① 持病がある
② 全顎的に崩壊している
③ 極度に怖がり
④ 嘔吐反射が強い
⑤ 口が開かない
上記のような理由で歯科治療を受けれずに困っている方々が最後に駆け込むのが、 このとがし歯科医院です。
① 持病がある
糖尿病や高血圧、心疾患を抱えていたり、がんなどの既往がある方の治療は、市井の歯科医院ではなかなか手がつけられない場合があるようです。
確かに有病者の治療はリスクを伴います。しかしどうしても行わなければいけない場合、私たちは「リスクは怖れるばかりではなく、管理すべきもの」と考えます。
まず
ⅰ)医科の主治医と連絡をとり、既往歴とその病状を把握します。
(必要であれば血液検査や心電図は、当院で行うこともできます。)
(MRIや顎顔面以外のCT、胸部レントゲンなどは、他の医療機関への紹介となります)
ⅱ)次に治療を行うメリットと、行うことで生じるリスクを定量化します。
ⅲ)そして、そのリスクをコントロールして治療を行うには、どんな用意が必要かを考えればいいのです。
(例…静脈内鎮静法、生体管理モニター下)
有病者に抜歯など外科的侵襲のある処置を行うときには、当院では口腔外科の専門医と看護師、歯科衛生士がチームで臨みます。
インプラント手術の場合はさらに、手術を行う専門医以外に麻酔科医も加わり、鉄壁のチームとなります。
心停止を含む緊急事態が起こった時、実際に適切な対処を行える歯科医院は多くないでしょう。術者以外にも全身管理とその対応ができる医療スタッフと機器を備えて、有病者の歯科治療には臨むべきと私たちは考えています。
生体管理モニター
脈波や酸素飽和度をモニターに記録します。
必要とあれば、心電図も取ります。
静脈内鎮静法(セデーション)
鎮静剤を点滴し、極端な緊張を取り除きます。
多くの人は傾眠状態(うとうとした状態)となります。
静脈確保しているため、緊急時にはエピネフリンなどの薬剤を即時に入れる事が出来ます。
AED
アンビュー
②全顎的に崩壊している
多くの歯を保存不能と診断され、痛む、よく噛めない状態であっても、抜歯をしたあとどうなるかが不安で踏み切れない方は多いでしょう。
持病を抱えた方は①と同様の管理体制をとります。
多数歯をまとめて抜歯しなければならない場合、咬合支持を失ったり審美的な問題を生じる場合、即日仮義歯を製作する体制をとります。
各領域の専任の技工士が常勤しているからこそ可能な治療フローです。
③極度に怖がり
極度の緊張状態で歯科治療を行うことは、さらなるトラウマを生じたり、心因性ショックへとつながるリスクがあります。
その場合、笑気吸入鎮静法や静脈内鎮静法で安静状態を作り出して処置を行います。
笑気吸入鎮静法
④嘔吐反射が強い
- 口腔内の粘膜への接触で嘔吐反射が起こる場合、表面麻酔のスプレーで反射が軽減する場合があります。重度の場合、笑気や静脈内鎮静法も併用します。
スプレー
口腔内スキャナー
⑤口が開かない
顎関節症などで開口が困難である場合、当院では、口腔周囲筋の拘縮(こわばり)をマニュプレーションでほぐしてから歯科治療を行います。